皆既月食 撮影方法
2025年9月の皆既月食を撮影してみました。その時の撮影方法や撮影データ(露出、シャッター速度、ISO感度)などを紹介します。
欠けていく月や完全に地球の影に入る前に一瞬見れた青い月(ターコイズフリンジ)、完全に地球の影に入った赤い月などを撮影することができました。
皆既月食は、次は2026年に1回、その後は2029年に2回ほど日本でも見えるそうなので、次回また撮影にチャレンジしたいです。
皆既月食は、FUJIFILMのカメラとレンズ(230mmと90mm)で撮影しています。
皆既月食の始まりの撮影方法【月を普通に撮影】
基本的にマニュアル設定で撮影しています。月自体は明るいのでISO感度もある程度低めでシャッター速度もあげて撮影できます。
ISO感度を上げすぎるとノイズがのるので、ほどほどが良いと思います。
明るい月は基本手持ちでも問題なく撮れますよ!
230mm(35mm換算で345mm)で撮影していますが、上は230mmの望遠端で撮影してトリミング無しです。下はトリミングしています。
【撮影データ:F6.7 1/1000S ISO800 トリミング無し】
【撮影データ:F6.7 1/1000S ISO800 トリミング有り】
皆既月食 青い月を撮影方法【欠けて行く月 ターコイズフリンジ出現】
月が欠け始めた所で影の部分も撮りたくて三脚を出して撮影してみました。
ISO1600で1/2Sで、ほんのり赤銅色の影の部分も写る感じになりました。
【撮影データ:F6.7 1/2S ISO1600 トリミング有り】
月がどんどん欠けて行くのでインターバル撮影で60秒周期で撮影していましたが、かなり月が欠けた所で青く光る月が撮れていました。
ターコイズフリンジ(Turquoise fringe)と言うそうで、太陽光が大気のオゾン層を通過する際に、波長の長い赤い光が吸収され、波長の短い青い光だけが月の表面に投影されて発生する現象です。
青い月は、なかなか見てて撮れる感じでもなかったのでインターバル撮影で偶然撮れてた感じです。
【撮影データ:F6.7 1/2S ISO1600 トリミング有り】
実際60秒周期のインターバル撮影した写真を繋げるとこんな感じになります。
青や赤に目まぐるしく色変する月が撮影できて神秘的でしたよ!
月って動くの早いですね
1分周期でシャッター切ってましたけど
月が影に隠れる前、青白く写真では撮れてました
赤い月になる前のブルームーン?
ターコイズフリンジって言うのかな?#皆既月食 pic.twitter.com/J8oUfA1JZ8— こむぎの親 (@vfr800r2) September 8, 2025
皆既月食 赤い月の撮影方法【地球の影に完全に隠れた月】
地球の影に月全体が隠れた状態で、赤い月が撮影できます。
地球の大気で青い光は散乱し、赤い光だけが月に届くことで赤い月になるそうです。オゾン層は通る時だけ青い月になってるんですね。
三脚で固定しISO1600で2Sで赤い月が撮影できました。都市部で撮影していますが、かなり暗くなるので周りの星も写り込んできますね。
暗い月だとピントもAFでは合いづらいので、マニュアルで拡大表示して合わせ込んでます。ただ老眼にはMF厳しいな・・・微妙に合ってないかも?
【撮影データ:F6.7 2S ISO1600 トリミング無し】
【撮影データ:F6.7 2S ISO1600 トリミング有り】
三脚立てて撮影してますが、かなり月の移動速度は早いので、随時ずらして撮影しています。
固定で1分周期で撮ると、月はこんな感じで移動していきます。
星と赤い月が落ちていく
自動追尾できる機能のある望遠鏡とかならいいのでしょうけど
PENTAXのカメラにアストロレーダーあったような?#皆既月食 pic.twitter.com/knuTdrrJao— こむぎの親 (@vfr800r2) September 8, 2025
皆既月食 赤い月と周りの星星を同時に撮影する方法
かなり周りの星も見えてるので面白いかなと思って単焦点レンズで明るいXF90mm F2で撮影してみました。
さすがにF2.0だとISO200でも、それなりに星が見えてきますね。
【撮影データ:F2.0 2S ISO200 トリミング無し】
もー少し星を増やしたかったので月の明るさとバランスを撮りつつISO500にして露光時間8Sで撮影してみました。
なんかドラゴンボールみたいな感じの月と星空が見えてきました。
90mmで8Sで撮ると少し星が移動して流れて見える感じにはなりますけどね(汗)
ISOあげてシャッター速度早めにした方が良かったかもですね。
都市部で星空撮るには良くない状況でしたが、かなり星も写り込んでくれてよかったです!
【撮影データ:F2.0 8S ISO500 トリミング無し】
皆既月食の撮影機材【カメラ・レンズ】
使用カメラは2016年発売のFUJIFILM X-T2と2019年発売のFUJIFILM X-T30です。
どちらも、もーかなり古いミラーレスカメラになります。
皆既月食の撮影に使用したレンズはXC50-230mmF4.5-6.7 OIS IIです。
望遠端で撮影すると35mm換算で345mmのレンズになります。
XC50-230mmは、中古なら2万~3万くらいで買えるレンズなので、とりあえず望遠レンズが欲しいなら良い感じのレンズかなと思います。
また星と月を一緒に撮影するのに使用したレンズはXF90mm F2です。
XF90mm F2は中古なら7万~8万くらいで買えるレンズです。写りはかなり良いので、とてもおすすめのレンズですよ!